奥野美和
ダンサー/パーフォーマー/振付家/映像作家
3歳よりモダンバレエを大川悦子に師事する。
大東文化大学モダンダンス部在籍中にコンテンポラリーダンスに出会い、その際に観たピナ・バウシュの人間のリアリティが写し出された舞台写真集に心を奪われ卒業と同時にダンサーを決意する。
2007年より北村明子率いるLeni-Bassoに参加し国内外で活動後、2009年よりソロ活動を開始。
写真や映像作品の被写体の経験から”あらゆる物質へ変貌と同化する身体表現”に興味を持ち始め、空っぽな身体を作り外的要素が身体に入り込むことよって動かせれる身体現象を追求し始める。
2012年より外的要素として映像を使い始め、自ら実写映像の編集・構成を手掛け、身体・映像・音を一素材として扱い総合的な空間芸術創りを目指す。また人体デッサンの手法をアイデアに「骨=形/肉=表情」の意識を基盤とした独自の身体メソッドの研究も続ける。
初めて映像とダンスを掛け合わせた作品『ハイライト オブ ディクライン』はコンテンポラリーダンスコンペティション横浜ダンスコレクションEX2013にて「若手振付家のための在日フランス大使館賞」と「MASDANZA賞」をダブル受賞し、現在までに東京・スペイン・パナマ・シンガポール・マレーシアの5カ国にて計13回の再演を行う。
スペインでのインターナショナル・コンテンポラリーダンス・コンペティションMASDANZA18ではソロ部門の1位にあたる”審査員賞”を受賞。
2013年夏より「若手振付家のための在日フランス大使館賞」 の受賞を受け半年の間渡仏し、リリュー・ラ・パプ国立舞踊センター、モンペリエ・ラングドック・ルシヨン国立舞踊センター(マチルド・モニエに師事)、パヴィオン・デ・カスカッド/ヴィバァリウム・ステュディオにて研修・制作・発表を行う。
2014年シンガポールのT.H.E dance companyに招聘され、マレーシア人ダンサーと共同制作をした
『The Body Speaks』がシンガポールの新聞TODAYにて”3つの上演作品の中で最も強い作品”と現地メディアに取り上げられる。
2012年より共同制作を始めた音楽家の藤代洋平と共に「N///K」を2014年に設立。ダンス作品とパフォーマンスのあいだに成立する身体表現、また映像や美術を使用するダンス作品や身体インスタレーションなどの場所選ばない活動を行う。
2015年、創作の技術を掘り下げる為、東京藝術大学大学院美術研究科先端藝術専攻に入学し、ダンス作品に問わない身体を素材にした創作の研究を行う。2017年春に卒業。
2017年4月よりstudio ARCHITANZが運営するA.S.P(アーティスト・サポート・プログラム)の採択アーティストとして、ダンサーを起用し本格的にグループ作品の創作を開始する。
2018年、カナダ人演出家のマリーブラッサールによる「この熱き私の激情」に出演。
2020年、長谷川億名監督による「海女の珠取り物語~北斎「海女と蛸」に基づいて」に出演。また、カナダ人演出家のマリー・ブラッサールによる新作「Violence」に参加するなど、演劇や映像作品への出演も行う。
2022年、ダンスカンパニーN///Kからnakiceに改名。よりモノや空間に着目する活動として奥野と藤代が共同で美術を担当し、場所やジャンルを問わない作品のアウトプットを行う。
<受賞歴>
2013/2 横浜ダンスコレクションEX2013
「若手振付家のための在日フランス大使館賞」「MASDANZA賞」
2013/10 MASDANZA18(スペイン・カナリア諸島)
「審査員賞-Jury Prize best of solo-」
<主な活動歴>
2007/2 北村明子主宰 Leni-Basso「Ghostly Round」ヨーロッパツアー(オランダ・ベルギー)
2008/2 横浜ダンスコレクションR 三東瑠璃振付「Black Rose」
2008/3 Leni-Basso「Ghostly Round」日本公演
2008/10 Leni-Basso ショートピースアンソロジー 堀川昌義振付「CLACK IN THE HEAD」
Leni-Basso「Ghostly Round」アジアツアー(シンガポール・韓国)
2009/3 Leni-Basso「 ElephantRose~no land~」
2009/5 白井晃演出オペラ「愛の白夜」
2009/8 スタジオ ソロパフォーマンス「koku~刻まれた部屋~」
2010/1 ダンスが見たい!新人シリーズ8 ソロ作品「【00】~シレイ~」
2010/5 YAMAHA CM作品「上原ひろみ×Leni-Basso」
2011/1 ダンスが見たい!新人シリーズ9 「墨と雪」出演・演出:石井則仁 奥野美和
2011/3 梅田宏明インスタレーション「Holistic Strata Installation」
出演・演出:奥野美和 音楽:及川潤耶
2012/3 SESSION HOUSE 21フェス ソロ作品「ハイライト オブ ディクライン」
出演・演出・映像:奥野美和 音楽:藤代洋平 映像撮影:佐々木友紀
映像内写真:石井則仁衣装:垣根千晶
2012/6 DANCE×ANIMATION「BLACK MOUTH~喰って喰われるモノガタリ~」
出演・演出:奥野美和 アニメーション:ITO K(Q) 音楽:横山 裕章 衣装:垣根千晶
2012/12 セッションハウスダンス花vol.16「ハイライト オブ ディクライン」
2013/1 NEW FRAGRANCE&PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE 20TH Anniversary
2013/4 ACKid 2013 ヒグマ春夫(映像)+奥野美和(身体)コラボレーション企画「Personal Sister」
2013/8 ソロパフォーマンス 「Dead Fish Eyes」
出演・演出・映像:奥野美和 音楽:藤代洋平 映像一部:横溝光太郎(in between gallery/パリ)
2013/9 ワークインプログレス「Dead Fish Eyes」(フランス リリュー・ラ・パプ国立舞踊センター)
2013/10 MASDANZA18 Extensions 「ハイライト オブ ディクライン」(スペイン・カナリア諸島)
2013/12ソロパフォーマンス「PHANTOMS in MANUFACTURE」(La Menagerie de verre/パリ)
出演・演出・映像:奥野美和 音楽:藤代洋平
2014/7 Dance Cross 「PHANTOMS in MANUFACTURE」(横浜赤レンガ倉庫)
2014/9 LAND FES vol5. 仙川
2014/10 「ハイライト オブ ディクライン」Festival PRISMA(パナマ)
2014/12 「ハイライト オブ ディクライン」
M1 CONTACT Contemporary Dance Festival(シンガポール)
d'MOTION International Dance Festival(クアラルンプール/マレーシア)
2015/1 モーガン・フィッシャー x 奥野美和 「MELTDOWN」(キッド・アイラック・アート・ホール明大前)
キーボード・映像 モーガン・フィッシャー ダンス・映像 奥野美和
2015/10 「B/O/N/E」Seoul International Festival(韓国)
2016/1 「B/O/N/E~骨と肉と、その間~」(月島TEMPORARY CONTEMPORARY)
2016/10 「B/O/N/E」名古屋パフォーミングアーツ・セレクション(愛知県芸術劇場小ホール)
2016/12 「自我の辺鄙/Obscurity of Self」
M1 CONTACT Contemporary Dance Festival(シンガポール/Esplanade theatre)
振付・演出・映像:Zhuo Zihao&奥野美和
出演:Go Sho-Yi、Lynnette Png、Zhuo Zihao、奥野美和
2017/1 身体インスタレーション「(見)捨てられた身体」(東京藝術大学上野校地)
演出・映像:奥野美和 出演:鈴木清貴 竹内英明 長屋耕太
2017/2 「自我の辺鄙/Obscurity of Self」
横浜ダンスコレクションEX アジアセレクション(横浜赤レンガ倉庫)
福岡フリンジダンスフェスティバル(福岡ぽんプラザホール)
2017/11 PARCO production「この熱き私の激情」原作:ネリー・アルカン、演出:マリー・ブラッサール